これからのマーケティングは、デジタル・データの活用と印刷メディアの組み合わせ

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BBTマーケティングライブ247

 お久しぶりです。最近いそがしくて、なかなかこのBlogの更新していませんでした。普通に活動はしており、無事に私も新年度を迎えております。さて、そして、BBTマーケティングライブの最新の収録も終わりました。

 今回のゲストは、IDOMのデジタルコミュニケーションセンター オムニメディアマーケティングユニットの目黒 友さんでした。

IDOMの目黒 友さん
IDOMの目黒 友さん

 IDOMという企業名よりも、ガリバーという中古車販売事業の名前のほうが有名かもしれませんね。今回は、目黒さんに、第33回全日本DM大賞の日本郵便特別賞を取ったので、その活動についてお伺いました。

デジタル・データを使って、精度の高い郵便を送る

 内容としては、ガリバーの過去の顧客に対して、データ分析を行い、なんと郵便を送るという活動です。その郵便の内容がすごいのです。ガリバーの買った「車の現在のガリバーの参考買取価格」と「お客様の現在のローン残高」を一人ずつ調べて、印刷して、今売るとローンがなくなり、手元にお金が残るという内容なのです。

右から目黒さん、私、キャスターの谷口 菜月さん
右から目黒さん、私、キャスターの谷口 菜月さん

 今まで、ダイレクト・メールといえば、メールの文章をなんとか上手に書いて、でも全員に同じメールをインターネットで送って、クリック率を少しでも高くするという手法が多かったと思います。

 しかし、今回の取り組みは、個人ごとにその個人が欲しい情報を調べて、個人ごとに、それも少ない人数に送り、実際のお店に来てもらうという郵便です。

 目からウロコの内容です。今まで、デジタル・データを活用したDMといえば、e-mailだと思っていたのですが、郵便なのですから。実はこのような取り組みは、本当に増えているのです。日経XTHECに「それでもあなたは、デジタルメディアに固執しますか?」という記事を公開しましたが、実は郵便のメールのほうが開封率も高く、反応が良いケースがあるのです。

 実際に今回のIDOMの事例でも、反応は良かったそうです。そのあたりは、番組で実際に御覧ください。初回のOn Airは、2019年4月23日です。ちなみに、BBT マーケティングライブは、Amazon Fire TVでご覧になれるようになったので、ぜひ御覧ください。

「ひきこもり」は、もはやポジティブ・ワード?

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 毎月、日経 xTECHや、日経COMEMOなどに記事を寄稿させていただいておりますが、Webサイトと、テレビ番組って、やはり違うなといつも思います。Webサイトは、このBlogでもそうですが、言葉遣いが気になり、テレビ番組は、わかりやすい言葉と、テンポが気になります。メディアによって、こんなに気を使う場所が異なることを理解できただけでも、本当にメディアの仕事は勉強になります。

 さてテレビ番組としては、ビジネス・ブレークスルーCh (BBT Ch.)のマーケティングライブという番組に出演させていただいております。毎月1番組60分の収録なんです。

 最新の収録は、先週ありまして、今回はジェイアール東日本企画(jeki)のシニア・ストラテジック・プランナーの中里 栄悠さまに出演頂き、生活者の移動の状況と、移動中のコミュニケーションについて、お話を伺いました。つまり、屋外広告へのアドバイスですね。

右から、中里 栄悠さん、私、キャスターの谷口 菜月さん
右から、中里 栄悠さん、私、キャスターの谷口 菜月さん

 屋外広告についてのヒントは、ビジネス・ブレークスルーCh (BBT Ch.)のマーケティングライブを見ていただくことにして、今回私が驚いたのは、「自分はどちらかと言えば“ひきこもり”だと思う」という質問に、20歳代は、実に63.2%の方が、「非常にそう思う」、「まぁそう思う」と答えている点です。つまり、20歳代の中には、積極的に「ひきこもりたい」方もいそうな点です。

 この点は、屋外広告にとっては、大きな問題ですが、逆に中立的にマーケッターとしてこの数値をみると、いろいろなことを考えさせられます。確かに、近年、商品は「買いに行くもの」から「クリックして、届けられるもの」に変わった生活者もいます。レストランの食事も「出かけて食べるもの」から「注文して届けられるものに」変わった人もいるのです。

 つまり、若い世代にとって、外に出かけないといけないシーンがどんどん減ってきている。逆に言えば、だから出かけること自体が、特別な意味を持つかもしれないのです。

ロンドンの屋外広告
ロンドンの屋外広告

 うーん、もはや人によっては「ひきこもり」がポジティブ、いや贅沢な言葉になってしまったのかもしれませんね。私のように、暇になったからちょっと出かけてくるという発想は、もはやオールド・スクールなのですかね。本当に、今回のマーケティングライブも、気づきが多かったです。

 さて、この番組、以前は会社では見れない方が多かったですが、今月からインターネットの回線さえあれば、見れるようになりました。ぜひ、会社のマーケティングの教育に。くわしくは、「放送大学もFIRE TVの時代へ」を確認ください。

放送大学もFire TVの時代へ

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20/18/12/1に、いよいよ4Kと8Kの放送が始まりました。これは、ある意味視聴者が、テレビのクオリティーを選ぶ時代になったということなのでしょう。つまり、ハイ・クオリティーで、映像・音声を体験したい人は、BS4K・8Kを積極的に採用するということです。

さて、そんな流れが、私の身の上にも降ってきました。実は、スカイパーフェクト・テレビで、大前研一先生の行っているビジネス・ブレーク・スルー・チャネルに番組を持っていたのですが、これがなんと、AmazonのFire TVで見れるようになりました。

つまり、今までは、スカイパーフェクト・テレビの施設がないと、視聴、受講できなかったのですが、ほぼだれでも見れるようになったのです。私は、このビジネス・ブレーク・スルー・チャネルで、マーケティング・ライブという番組を持っております。この番組は、マーケティング活動の最新の事例を紹介するものです。マーケティング・ライブのサイトをご覧になればわかりますが、普段お話を聞けない方にたくさん出演頂いております。

今回、BBTをFire TVで契約いただければ、これらの番組を、いつでもネットで見れるようになります。確かに受講料は高いですが、大学の講座だから聞ける内容がたくさんあります。

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BBTマーケティングライブの事例

今まで、視聴環境がなかったので、断念していた方、ぜひ今回のBBTをFire TVで契約しませんか。本当に、おすすめのコンテンツが一杯です。

長崎県大村市は、人口増加のために、大胆なマーケティングを行っていました。

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昨日は、午後から宣伝会議サミットにて、株式会社クー・マーケティング・カンパニーの音部 大輔さんと、対談させていただきました。音部さんは、なぜ「戦略」で差がつくのか。―戦略思考でマーケティングは強くなるという本を出版され、私もシングル&シンプルマーケティング ~個客に深く長く寄り添い、利益を伸ばすを出版したことから、宣伝会議さんの粋な計らいで、対談ができました。とても楽しかったです。

そして、その1時間後には、BBT マーケティングライブの収録で、長崎県大村市の園田市長とお話をさせていただきました。

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大村市長 園田 裕史さん

私もこの放送講座の収録まで、大村のことをほとんど知らなかったのですが、長崎空港がある市なのですね。つまり、意識せずに何度も訪問していました。すみません、なのに大村市を知らなくて。

そして、今回の放送講座では、大村市の人口が増え続けていることについて、ご説明頂きました。大村市は、人口10万人規模です。その人口が連続的に増えているのです。その増えるために行政が行っていることはまさにマーケティングでした。

「大村市の認知」→「大村市の体験」→「大村市との関係の強化」→「大村市への移住」。まさに、パーチェスファネル通りなのです。そう、行政にもマーケティング重要なのですね。とても、勉強になる1時間の番組になりました。

体験の一つのイベントとして、大村湾をめぐる160kmサイクリングなどもあり、コンテンツ力も本当にありました。ぜひ、BBT マーケティングライブをご覧くださいね。

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谷口キャスター、私、大村の園田市長

やはり、マーケティングにシナリオは重要なんですよね。

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毎月1度の番組収録「BBT マーケティング・ライブ」の収録秘話です。BBT マーケティング・ライブの243回は、ベストインクラスプロデューサーズ(BICP) 代表取締役社長の菅 恭一さんに、マーケティングにおけるシナリオ設計の重要性について、講義いただきました。

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菅 恭一さん

菅さんからは、以前からさまざまなシーンでお話を伺っていましたが、1時間じっくりと講義をして頂き、再度マーケティング・コミュニケーションにおける、「シナリオ設計」の重要性について理解しました。

今回の「BBT マーケティング・ライブ」では、かなり詳細なシナリオ設計のテンプレートまで開示して頂き、明日のマーケティングに活用できる内容になっています。

確かに、カスタマー・ジャーニーという言葉は、マーケティングの人の間では、定番の言葉になっています。しかし、一方で「カスタマー・ジャーニー使えないんですよね。」とおっしゃる方もいます。私は、使えないのではなく、使えないジャーニーを作っているのではと、考えています。マーケティングは、チームで行うものですし、いくつかはITの技術も使います。なので、マーケティング・コミュニケーションを、すべて臨機応変に行うなんて、無理だと思うのです。

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キャスターの谷口 葉月さんと、本間

「カスタマー・ジャーニー使えないんですよね。」と思うのであれば、「宇宙船って、発射の手順なんていいらないんだよね。」という言葉も真実になりそうです。しかし、事実は発射手順も必要なのです。マーケティング・コミュニケーションも、人と技術の組み合わせで行う以上、手順、つまり「シナリオ」が必要なのでしょう。

今回の番組では、その理由を実際にマーケティングを支援されている菅さんから、丁寧にお話しいただいて言います。ぜひ、ご覧ください。

On Airの予定も、BBT マーケティング・ライブのページでご覧になれます。

BBTマーケティングライブ242回は、印刷メディアのデジタル化についてでした。

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 私が講師をする、BBTマーケティング・ライブという放送番組の第242回は、印刷メディアのデジタル化について、「デジタル印刷マーケティング」で2018年9月25日に放送されました。受講されている生徒の方は、ネットで見れますので、ぜひ見逃した方は、ご覧ください。

印刷もデジタル化されている

この放送では、株式会社日本HP デジタルプレス事業本部 マーケティングマネージャー山田大策さまに出演していただきました。

山田大策さん
山田大策さん

 山田さんからは、現在の印刷技術は、デジタル技術を活用しており、以前の大量に同じ印刷を行うものではなくなりつつあることの説明して頂きました。

 たとえば、毎日水のボトルに異なるラベルを印刷した事例や、紙のダイレクトメールの内容を、個人ごとに変えて印刷することなどが可能で、実践している企業も多いこと紹介頂きました。

パーソナライズは、紙でも出来る

 つまり、今までパーソナライズ、つまり「My Page」のような機能はデジタル・ディスプレーでしか出来ないと考えられていましたが、「紙」でも出来る時代に入っていたのです。

 確かに、デジタル技術は、さまざまな産業に変化をもららしており、印刷にもデジタルの進化が来ていたのです。とても、驚きのある内容で、しかもわかりやすいので、見逃した方はぜひ、ご覧ください。

さぁ、今日からNo Mapsに参加します。

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おはようございます。ようやく秋めいてきましたね。

さて、今日の午後から、2週間ぶりに札幌に行きます。2週間前は、北海道大学にあるCoStepという講座での講義のために伺いました。

CoStepで講義ずる筆者

CoStepで講義ずる筆者

NoMaps

NoMaps

今日からは、札幌のイベントNo Mapsに参加のためです。そして、私は2018年10月13日(土)14:00~16:00 に、チカホ 北3条広場ステージで、“Sapporo Night Time Economy LAB” 設立会議というセッションに参加します。私は、この中で、

北海道・札幌市の特性を活かしたナイトタイムエコノミーのあり方について

  • 道外・国外の事例や行政・事業者の視点から、各パネラーの見解をもとにディスカッション

という部分に参加しますが、楽しみです。そして、もしお時間があれば、土曜日の午後、札幌駅前の地下街にお越しください。ぜひぜひ。

「シングル&シンプル マーケティング」出版イベントを行います。

シングル&シンプルマーケティング ~個客に深く長く寄り添い、利益を伸ばす~
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気がついたら、もう秋ですね。そして、実は去年の今頃から、執筆準備を始めた、私の著書、「シングル&シンプルマーケティング ~個客に深く長く寄り添い、利益を伸ばす-」 ですが、発売されて1か月が経ち、いろいろな方から感想を頂くようになりました。ありがとうございます。 なぜ、この本を書いたのかについては、 という記事に、インタビューも含めて少しまとめて頂きました。 出版直後から、出版記念パーティーしないのですかと聞かれ始めたのですが、そのような形式的なイベントは私らしくないので、いくつかのセミナーや、講演やトークの機会を作りました。 まだ、詳細が明確になっていないものもあるのですが、日程は決まっているものが多いので、ここで告知しますね。(会員限定のものもあるのですが、ここでは誰でもご参加頂けるものを紹介します。)

「出版記念イベント一覧」

  • 10/29(月) 19:30~21:00 トークイベント @銀座 蔦屋書店
    • 山名 敏雄さん

      山名 敏雄さん

      本航空株式会社コミュニケーション本部 コーポレートブランド推進部Webコミュニケーショングループ長の山名  敏雄さんとの対話形式のトークイベントになります。
    • もちろん、会場の皆さんともお話したいと思います。
    • 参加日は1500円です。サイトから申し込んでください。
    • 2018年10月28日(日)午前9時まで、申し込み可能です。
     
  • 11/1(木) 18:00~20:00 「シングル&シンプル マーケティング」出版記念イベント @コートヤード広尾(港区 西麻布4−21−2)
    • すみません、満席となりました。
      • このサイトには、パスワードが必要です。「salon2018」
    • 20名という、本当に限定的な会なので、私と議論したい広告主マーケッター限定になる予定です。
    • 参加費2,000円
    • お酒を飲みながらの懇談になります。
    • 当日、グラフィック・レコーディングによる、皆さんの対談のまとめも行います。
 
  • 11/14(水) 14:05~14:45 「マーケティングの科学」@宣伝会議サミット2018、ANAインターコンチネンタルホテル東京
    • 株式会社クー・マーケティング・カンパニー 代表取締役 音部 大輔さんと対談になります。
    • 音部 大輔さん

      音部 大輔さん

      現役時代に対談できない2人のアレンジに、少しマーケティング業界がざわつきましたが、面白い内容になると思います。
    • 参加費無料。残席が少なくなっています。
    となっています。 「シングル&シンプルマーケティング ~個客に深く長く寄り添い、利益を伸ばす-」は、ようやく多くの書店に並んだところで、これから読んでくださる方もいると思いますが、その方はぜひイベントに参加頂けると読みやすくなるかもしれません。 もちろん、まだという方は、イベントに参加してから考えて頂いていも。 また、その他、イベント考えていますという方がいれば、ぜひ気軽に声をかけてくださいね。

マーケティングとは「組織革命」である。それは、そうだ。でも、そこまでマーケッターが、万能でもない。

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働き方改革を自ら変えた結果(参照:キャリアの話をしていたら、自分のキャリアを変えてしまいました。 )、タイム・マネジメントに自由度が出てきており、好きなだけ働けて、好きなだけinputもできる。本当に、楽しい。

今までは、さまざまな本を献本いただいても、会社の雑務の優先度が高いと、そのままお蔵入りみたいなこともあった。最近は、本を頂き、興味があれば、時間を作れば、すぐに読める。本当に、幸せである。そして、今回読んだ本は、マーケティングとは「組織革命」である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド(森岡 毅)である。

この本に書かれていることは、私も非常に賛同し、共感する部分が多い。マーケッターという専門職であれば、対外的な社外マーケティングだけではなく、社内のマーケティングにもその力を発揮するべきだし、できるはずである。

マーケッターが、「新しいマーケティング・プランを説明したら、社長に承認もらえなかった」などと愚痴をこぼす方がいる。私はそのような会話を聞いた後、そのマーケッターに対して、社長にも説明できないのに、社外の人に説明を上手に行うことができるのかと不安になる。

つまり、マーケティングを行うためには、お客様を巻き込むこと以上に、社内の関係者を巻き込む必要があり、その為には、時に「組織革命」が必要なのだろう。実際、森岡さんはUSJをV字回復させ、それ以上にUSJのブランドを確立させたマーケッターである。

ところで、最近私が考えるのは、マーケッターが対峙している事象やプロダクトが、とても複雑になっているのではと思うことである。高度の科学技術を使った商品やサービスが増えてきている。そんな中でも、マーケッターはリーダー・シップを取り続けられのだろうか?例えば、明日から私が、FinTechのサービスのマーケッターになった場合、私はこのビジネスのリーダーになれるかは不安である。

技術が高度化していること以上に、できない理由の一つに、個人や組織の持っている情報があまりにも断片的なことがあるのかもしれない。すべての情報が1か所に集まることが難しい場合の事業では、この本で書かれているようにマーケッターが率先して組織革命を行うのは難しのではと、この本を読んで感じた。私自信、そのことに正解はないのであるが。

ちょうど先週も、早稲田大学の大学院生にAI(人工知能)の産業界での活用事例や取り組みを講義したのだが、その時も、学生からどこまでAIは進化するのかという質問を受けて、私には答えがなかった。このようなところにも、マーケティングがあるのだが。

さて、少し話をマーケティングとは「組織革命」である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド(森岡 毅)の内容に戻そう。マーケティングの話以上に、組織の人の動かし方について、説明されている部分が多く、ここも参考になる。「 組織に熱を込めろ!」というタイトル化からわかるように、やはり情熱は必要である。そこも、強く合意である。私たち社会人は、ビジネスの時間は、思いっきりビジネス・パーソンを演じるべきだ。その演じ方次第で、相手が手伝ってくれることも、誰もついてこないときあるだろう。

本全体、本当に文章も良く、非常にすんなりと読めた。マーケティング・マネージャーだけではなく、マーケティングの若手メンバーにも読んで欲しい本である。そして、重要なのは、各自の感想が異なることだ。感想の違いの数だけ、マーケティング手法もあるのだ。